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「夏の思ひ出」 ~中編~

2006年08月11日

「お姉様、なぜ夏休み真っ盛りの、
 しかもプワーな下町チルドレンがひしめいてる上野動物園にいらっしゃったの?」


「おほほ、叫子さん、まだまだあなたにはアタクシの崇高な考えがおわかりにならないようね。
 よろしくて、今日、アタクシはまた一歩マイケル様に近づくのよ」


「お、お姉様、どういうことですの・・」



叫子さんの質問を意に介さず、アタクシはどんどん上野Zooの奥深くに進んで行ったの。
そう、そこにある栄光を手にするために。。
そしてある檻の前で立ち止まったわ。
そこでは飼育員の小娘が餌をあげていたの。
アタクシはまるで目的がわからない叫子さんには目もくれずその飼育員に声をかけたの。。



「そこのあなた、ちょっといいかしら。」


「は・・」飼育員の娘は怪訝そうに振り向いたの。


「それ、いただける?」


「・・は?」



物わかりの悪い娘だわ・・・。やはり下町生まれね。
アタクシは瞬時にこの娘の育ちの悪さを見抜いたわ。



「それよ。その右から3番目の子」



そこにはアタクシのベストフレンド・・・になるはずだった「バブルス」がバナナを食べていたの。
かわいそうに・・・バブルスはそれはそれは貧相なバナナを食べていたの。


「あの・・・これは動物園の・・」
アタクシはピンときたの。この娘は値段をつり上げようとしているのね。


「叫子さん、ブラックカード、用意して頂ける?」
そうよ、ブラックカードに買えないものなんてないもの。


「すみません、そういうことではなく・・・」
困った顔した演技が許せないわ、この娘。あくまでそういうつもりなのね。。わかったわ。


「叫子さん、ここじゃカードは使えないそうよ。現金払いのみらしいわ・・・」


「お姉様・・・そういうことではないような・・・」
なぜか叫子さんも困っていたわ。


「おいくらかしら?」
その娘はいっそう困った演技をしながら、まだ値段をつり上げようとしてアタクシにこういったの。


「すみません。こちらのチンパンジーはお譲りできないものでして・・・。」


なんて恐ろしい娘なのかしら。この図太さ。。。


「アタクシはこんな屈辱を戦前戦後を通じて受けたことはないわ!
 どういうことなの?支配人を呼びなさい!」



その後の事はよく覚えていないんですの。
叫子さんと爺がなにやらぞろぞろ出てきた警備員たちと何かお話ししていたの。
どうやらチンパンジーは本当にアタクシには譲れないとの事らしく、
叫子さんになだめられてステイしてるホテルに帰ったのよね。





どうして?マイケルは持っているのに。






そんな夏の思ひ出・・・。


続く。
Posted by ゴージャス姉妹 at 12:06│TrackBack(0)番外編

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